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【インタビュー】寄付で社会を変える|小山真由美さん【NPO法人 GIFT 代表】

投稿日:2018年12月30日 更新日:

寄付で意欲のある人がチャレンジ可能な社会を創りたい

小山さんは大まかに言うと寄付の文化を根付かせる事を目標にして、
NPO法人Giftを設立して活動されているという理解でいいですか?

(小山)
そうですね。最終的には、
世の中が寄付で動いて欲しい。
社会のために何かしたいという人が応援される

つまり、
いいことが当たり前にできるような社会を目指しています。

 

いいことをする主体は、社会のために、
と立ち上がった人達
その
人達を応援する寄付者の両方です。

「いい格好しい」に見られると恥ずかしいからと
いいことをするのを躊躇ってしまうところのある日本人が
当たり前にいいことをできたらとも語る小山さん

このような活動を始めたきっかけについて、
小山さん自身家庭の事情で大学進学を断念した経験があるそうで、
次のように語られました。

(小山)

お金がないから諦めないといけない事ってありますよね?

大学進学を断念した時お金さえあれば」
いう思いがあり、やりたい気持ちがあるのに
できない人を応援したいという気持ちを持つようになりました。

で、Giftで寄付を集めていいことをしようとしている
(現状の継続率が低い)NPO等が途中で息絶えてしまわないように、
お金持ちでなくても応援できるようにしたい、
という想いがこの活動の原点です。

ー小山さんの考えるいいことの定義を教えて頂けますか?

(小山)

一言で言えば、利他の心で行動することです。

自分を粗末にせず、他者の幸せも
考えることができたらなお良いですね。

自分と同じように他人を思う気持ちですかね。

その気持ちが感じられる活動ならば、
応援する団体の体的な活動内容は問わない?

(小山)

具体的な活動内容を絞って応援した方が良いのではないか
という意見はあります。
ですが、私は特に内容は問わないで良いと思っています。

対象が株式会社でも良いと思います。

現状、「この活動を応援しよう」という決定は、
メンバーの直感のようなものによるのでしょうか?

(小山)

お話を伺って、活動内容を見て、
誠実に社会のために頑張っているのであれば、
応援したいと思っています。

「直感+現状+ビジョン」ですね。

ーGiftの具体的な活動について伺います。
お金がないという理由で諦めなくて良いように、
良いことをしようとしている人達を
寄付で応援する。

どのような形で寄付活動に
取り組んでいらっしゃるのでしょうか?

(小山)

今はNPOや難病の子供の支援団体への寄付を集めています。
最初は募金箱だけで集めていました。

募金箱を色んなお店に置いて頂いています。
ただ、入れたお金の使われ方が見えないことに対して、
募金箱自体に不信感を持っている方もいます。

寄付して良かったと思ってもらいたい

ですので、僅か数円であっても、
「お金を入れたからにはそのお金がどうなったのかを知りたい」
っていう皆さんの思いに応えるために置きっ放しには絶対にしません。

置いたお店に、足を運んで「その後この子はこうなっています」
とか「頂いたお金はこうしました」
という報告書をお店に貼って頂いています。

集めた募金がどうなったのかを
知ってもらうということを一生懸命やっています。

それは活動自体を知ってもらうということと手間はかかりますが、
寄付してくれた人に「自分のお金が活きているな。寄付して良かったな」
と思ってもらいたいからです。

私達はお店の人とのコミュニケーションを大切にしていて、

そうするとだんだん置いてくれている人も変わってきます。
最初は「集まるの?」と言っていた人も半年くらい置いて頂いて、
何度も顔を合わせていると自分のことのように喜んでくれるんです。

この前、拡張型心筋症のたける君という子のために
集めていたんですけど、「たける君の手術が終わりました」

と報告したら、「本当に良かった」
って泣いて喜んでくれる方もいらしたんです。

寄付を通して喜びを感じてもらう。

支援だけではなくて、寄付した側も嬉しくなるような
募金箱にすることを目指しています。

すごく手間のかかることをされてますよね。

入れた人がその後お金がどうなったのか、
ということに関心を寄せていると感じますか?

また、実際に置いてくれたお店の人や
募金してくださった人の反応を
確認できていますか?

私自身災害時などに募金はしていますが、
正直寄付を募っている大きな団体が
いくらお金が集まって、どう使われたのか、
という報告について、寡聞にして知りません。
ちゃんと使われているの?と気になります。

(小山)

う~ん。実は、中間で手間賃を抜くのが通例なんです。
でも、Giftでは、全額団体に渡すのをポリシーにしています。

もう一つ、どうなったのかの報告をしっかりする。
実際に募金箱にお金を入れてくださった人の中には
1万円を入れてくれた方もいます。

銀座のバーに置かせてもらった募金箱だったんですけど、
お店に報告に行った時にたまたまその人に会えたんです!

その人にとっての1万円は私達の1万円とは
価値が違うかもしれません。

でも、1万円は1万円ですよね。
その店のママに私が何回も会って、
「こういう活動をしています」
と話して活動を理解してくれていました。
で、ママが募金箱の説明をしてくれて
入れてくれた方です。

それまで募金箱を信用してなかったそうで、
生まれて初めて募金をしたらしいんです。
実際にそのお金で何ができたか、
という途中経過も報告に行き、
その報告をママがファイリングしてくれていました。

それをご覧になっていたようで
1万円を2回寄付してくれたらしいんです。

これってすごくありがたいことです。

今までこういうことをしようと思わなかった人だけど
この活動に出会って初めて、
自分と無関係の人のために寄付にお金を使って良かった
と温かい気持ちになれた。

その病気の子が元気になるのが
自分のことのように嬉しかった
とおっしゃってくれたんです。
その人に会えて、話を聞けて
やっていて良かったと思った瞬間です。

今の話は設置に協力してくれたお店の方と
密にコミュニケーションをとるようにしていたからこそですよね。

その先の入れてくれた人達全員までは把握できないですよね?

(小山)

そうですね。固定客がいらっしゃるお店なら、
あの人入れてくれたのよ、ということはありますけど、
コンビニなんかだと無理なので直接御礼申し上げることもできません。

お店に報告を貼ってもらうことでその人達にも届くように
自分達のメッセージは伝えていくようにしています。

「回収しました。いくら集まりました。」
と言うメッセージカードをお店の人に渡して、
それで募金した人がお店に足を運ぶきっかけにもなればいいな、と。

そうなれば、置いてくれたお店の売上にも貢献できますもんね。

(小山)

募金箱の効用はまだあります。

スタッフが変わった
という声を頂いています。
置いたお店で働いている人が
「自分達は世の中の役に立つことをやっている」
と思えるらしいんです。

それも置きっ放しにしてないからかもしれません。
オーナーさんと密に連絡を取って報告しているので
そう言う声も聞けるのかなと。

すごく嬉しかったです。

募金箱って方法としては古典的ですよね。
これまで実績がいろいろありますけど、
先ほど出たたける君の渡米のための資金
を集めるということで、
救う会に集まった総額が3億円!?

(小山)

Giftだけで3億ではないです。

3億というのは、
渡航費用にかかる最大金額なんです。

他の救う会と一緒に集めていて、
ある子の治療が早く済めばお金が残ります。
良くなった子の残った金額をプールして、
待っている子に回る仕組みになっています。

Giftとしては、そのうちの160万くらいを寄付しました。

ーすごい!募金箱でその数字は大きいですね。
どのくらいの数の募金箱を、どのくらいの期間設置されていたのすか?

お金には換算できない価値がある

(小山)

80店舗くらいに9ヶ月です。
募金箱によって額に差はありますが、
一杯になって、3回転くらいしたお店もあります。
マメに足を運んでいると、募金箱を目立つところに置いてくれるんですけど、
足が遠のくとしまわれている場合もあります(苦笑)。

あるだけでも拒否感を示す人もいるので、
置いてもらってかつたくさん募金してもらうにはこちらの努力が必要です。

皆が認知している災害とかなら分かりやすいじゃないですか。

でも、一人の男の子とかってなると、
一般の人には誰?って言う話ですよね?
だから、そこのストーリーが見えないと入れにくいと思うんですが。

そうですね。募金箱だけでは、なかなか伝わらないので、
救いたい子のストーリーを書いたチラシを貼ってもらったり、
経過報告もチラシにして発信したり、たける君の時はその時の最新情報をできる範囲で
何回か紙媒体で伝えました。

採算的に見ると、ほんと全部持ち出しです。

でも、続けていてお金以外に受け取れるモノがある、
と感じています。

なぜ、手間暇かかる募金箱なのか

今後も寄付を集める手段として、募金箱を継続して使っていくつもりなんですか?

(小山)

そうですね。この先キャッシュレス化が進んで、
現金の比重は低くなるかも知れません。

置かせてもらったお店で会った方も言われてたんですが、
募金箱があるのが当たり前になるとないのが寂しいし、
お客さんもお釣りを受け取った時に、
「募金箱ないよ」とおっしゃることがあるらしくて
そのくらい浸透してきています。

行ってそこで寄付することでお客さんも
「いいことしたな」って
帰られるのだと思います。

それくらいの楽しみになっています。

そうであれば、手間暇かかりますが、
現段階では、募金箱が寄付社会を創るきっかけになる
と位置づけて継続したいと思っています。

いずれは電子募金箱を作りたいと思っています。

電子募金箱?

(小山)

箱にピッとしたら、寄付ができるようなイメージです。

ただ、お金もかかる話なのでいつか
もっと身近な時代になった時に対応できるようにしていきたいです。

だから、箱自体はなくしたくない。

先ほど80くらいの店舗に設置したという話がありましたが、
何人でやったんですか?

(小山)

2人です。

(島本)

ええ!1人あたり40店。

(小山)

そうですね笑。

Giftのメンバーはもっといますが
「募金箱を置いて下さい」って訪問しても、
「いいよ」とはなかなか言ってもらえません。
その時点で疲弊してしまって…

(島本)

抑鬱状態になってしまうような?

(小山)

そうなんです。
そういう面もあり、
どうしようかという議論はあります。

でも、実績もできてきているので
私は続けていこうと思っています。

自分の生活エリア内を回って募金箱を置いてくれている店でカットしたり、
オーナーさんの中には複数店舗経営されている方もいらっしゃいますし。

その人の懐に入れたら、展開している全てのお店に置いて頂ける?

(小山)

はい。

ーどこまで分析をされてるか分かりませんが、
寄付先が病気の子供を救う会なら、
募金箱との親和性が高いと言うのはあると思います。

あと、店舗によって集まる額に差がある
という話がありました。
この差は訪問頻度が主な要因ですか?

(小山)

と言うよりは、オーナーが感しているかどうかだと思います。

最初にお話に行った際、
共感度の高いお店はお客さんにすごくアピールして下さいます。

社員さんも共感してくれたりするのでオーナーだけとは言えませんが、
そのお店の共感度が高いと募金箱に誘導してくれます。

では、ファーストコンタクトで相手にどれだけ共感してもらえるか、
が勝負?

(小山)

そうですね。
詳細な分析はできていませんが、
身近に病気の人がいたら共感度が高かったりします。

あとは客層にもよるかもしれないです。

Giftとしてはオーナーさんの共感できるものを置きたいので
色んな募金箱を展開したいです。

これまではこちらからこの子のための募金箱を
ということでお願いしてきました。

色んな団体のモノがあって、向こうに選んでもらえたら、
より共感度が高くなって、集まる寄付も増えるかなと思って
今そう言う展開も始めているところです。

ただ、「選んで下さい」と私達が言っても、
どれがいいのかわからないから
逆に「選んで」
って言われますね(笑)。

病気のお子さんに対する支援であれば、
募金箱という方法は合っていると個人的に思います。

他方で、今後の展開として、様々な活動をしている
NPOや個人を応援していくというのも募金箱で?

(小山)

社会起業家やNPOの支援についてはポータルサイトで
より詳しくその人にフォーカスした内容を
もっと見てもらえるようにしたいと思っています。

難病の子供のように共感を得やすい場合は、
金箱は有効だと思いますが、
募金箱だけでは情報が少ないので
活動している人の背景など詳しい情報を知れた方が
寄付する人も納得して寄付できると思います。

ですので、ポータルサイトの制作の話を進めています。
募金箱が有効な寄付とそうでない形が有効な寄付があるので、
色んな展開をしていこうと思っています。

寄付で人の自己肯定感、互助意識の向上に寄与できる

募金箱設置の活動の中で、実際に募金された方が
良かったと感じている場面に立ち会えたという話がありました。

実際に「寄付して良かったな」という体験を作ることが
寄付が普通になることに繋がるというお考えがベースにあると思います。

寄付がもっと身近になった先に描いている目的地はどんな感じでしょうか?

(小山)

「寄付して良かった」と言う先に、
「自分にもできることってもっとある」
とそこに気付いて欲しいと思っています。

「これっぽっち」ではなく、
それが集まれば大きいこともできるよねというか。

世の中には、「自分は何もできない」
と思っている人が結構いると思います。

自分のことで精一杯で、「人助けなんて無理」
と思っている人でも、いくらかの寄付で、
1人の子供の命が救えたりいう体験ができ、
自分が世の中の役に立っているという
自己肯定感が高まればいいなと思います。

あと、「お互い様」ということ。

こんな寄付が普通になったら、
自分に何かあった時に、
同じように助けてもらえる可能性がありますよね。

少額の寄付でも1人が1円を1年365日継続すれば365円。

で、日本人が1億人超いる。

ということは1円の寄付でも全員だと1億円は集まります。

少額が集まれば大きいことができる。

ここに気付いてもらえたら、
というのと私自身会計の分野にいて
税金を納めたくない人って結構いると感じます。

その理由は使途を自分で選べないからかなと。

でも、寄付なら同じく社会のために使われるお金でも
自分でこういうことに使って欲しいと選べる。

そうなれば、社会に対して受け身でなくなる。

投票率が低いのは、世の中に対する影響力はない
と受け身になっているからだと思います。

選挙の1票と同じで、

小さい力でも「1円の寄付で世の中は変えられる」
と知ってもらいたい。

自分にだって何かできるんだと
気付いて、その先で世の中が良くなっていく
となれば、
社会全体が良くなると思っています。

そこが寄付の面白さかなって。

1円でも全員がやれば億単位になるという発想は、
普通の人はあまりしないと思います。

お金の流れが良くなれば、社会は良くなる

税理士事務所で働かれているからこその計数感覚やなと思います。
そう言う部分が活動に与えている影響って何かありますか?

(小山)

そうですね笑。
お金の使われ方を普段から見ていて、
節税対策でされていることとか見ていると、
世の中、お金がないから回っていないのでなく、
お金の環が悪いだけ。

循環が良くなればもっともっと社会は良くなると感じます。

強制的にでなく、
「そのお金こっちに使いませんか?」
と言えたらなということで、
自主的にそれをして頂けるように情報発信しています。

理屈としては、節税対策として
使われているお金を寄付しませんか?
という提案ですよね?

(小山)

はい。それもできたらいいと個人的には思いますが、
「納税意識としてそれは良くない」
とおっしゃる税理士の先生もいるので
難しいですね。

本来、税がその役割を果たすべきですが、
今はできてない、という感覚があって。

寄付を通じて自分にもできることがあると知って欲しい
と言う思いからすると、寄付金の使途の透明性を担保すること
が大切になると思います。

そのために報告をキチンとされていますよね。

それは寄付をされた側、
先のたける君の例で言うと、
たける君自身が何かを言うのは難しいでしょうが、
ご家族から何らかの報告があったり、あるいはGiftとして
何か報告を求めたりされているのでしょうか?

(小山)

救う会に対しては募金箱設置協力店舗について
ホームページに掲載して下さいと要請し、
寄付額についてはTwitterで発信があります。

私達は店舗ごとに報告するので
それについては出してもらったりとか、
ご両親に直接会いに行ったり。

私達としては募金箱設置協力店と
同じくらい寄付させて頂いた団体と
しっかり繋がる。

自分達にしっかり情報が入り続けるようにしたいです。

寄付者と寄付先が直接繋がれれば一番良いのでしょうが、
それができない場合、私達が間に立ち、
マメに両者の間を情報が流れるようにしています。

たける君のご両親とも仲良くなれたんですが、
寄付を集めるからには離しません、
というか(笑)。

寄付をしてくれている時点で
寄付者は善意の人ばかりで、
そこまで猜疑心を持ってはいないとは思います。

ただ、寄付に対する不信感が現状あり、
留意して活動しているという話もありました。

会計的に使途に対する透明性を追求すれば、
いくら集まって実際これに使われました
という部分で領収書まで出すのか
と言う話もあると思うんですけど?

(小山)

そうですね。
募金箱については、
「この募金箱で救う会にいくら渡しました」
という領収書を発行しています。

(島本)

救う会に渡った後の使途はどうでしょう?

(小山)

救う会は独自に会計報告をしてくれます。
それが出たら報告させて頂く形です。

そこはさすがキチンとされていますね。

(小山)

そうですね。
お金はやっぱり大事です。
ここを納得して頂けないと、次に繋がらないと思います。

Giftの活動はボランティアではない

(小山)

寄付金については一つこだわりがあります。

寄付を人件費に充てるのを嫌がる人って結構いるんですね。

だけど、活動には人件費が当然かかります。
そこは分かって欲しいと強く思っています。

Giftは今直接Giftに対して寄付して頂いたお金で回しています。
この前やっと給料を払えたくらいです。

今後もキチンと払っていきたいと思っています。

ここは寄付してくれる方々にキチンと伝えたい部分です。

ボランティアじゃないし、
活動を続けるには私達も生きていかないといけないので。

たくさん貰おうとは思わないけど、
普通に会社で働いているくらいのお給料は出せるようにしたいです。

全てのNPOがそうであって欲しいので
Giftでその形を早く確立しようというこだわりがあります

生きていくためのお金なのでそれは原点です。

※島本補足:ここで言うボランティアじゃないは、
「無償ではない」ということです。

(小山)

「ボランティアでしょ?」って言われたら、

「いや、違います」っていう。

ボランティアという意識があると、
甘えが出てくるというか。

「仕事でやっているので給料は頂きます」
と言うことを寄付してくれる人にハッキリ言っていきたい

NPOへの寄付もそこで働く人の給与になっていることを
伝えていきたいです。

そうですね。この点は小山さん自身のメルマガで
かなり繰り返し書かれていますよね。

(小山)

はい。「人件費に使うのは…」
という感じのことを結構言われたことがあって、

「いけないこと?嫌なら寄付してくれなくてもいいです」

と思ったこともあります。

へぇ。
最近はふるさと納税で返礼品があったりしますが、
本来、寄付自体は無償の行為で
寄付をしても、寄付した人が何かモノがもらえたり、
サービスが受けられたりという
対価的な関係じゃないですよね。

そこに寄付を当たり前にしていく
ことのむずかしさがあると思います。
すごく挑戦的な活動だと感じます。

更に言うと、自分達がこういうことやっているからと
自分達の活動に対して寄付をお願いするのでなく、
他の方の活動を紹介して、
「寄付で応援して欲しい」

と言うのって相当難しいと思います。

この点について思うことはありますか?

(小山)

でも、自分達に対する寄付じゃないから
言いやすい面があります。

あ、そうなんですか?

(小山)

私達が寄付をお願いする活動に
共感していないと言えないんですけどね。

当にその活動を心から応援したいと思ったら、
「こんなに頑張ってる人がいるんです。こんなにいい活動なんです」
と世の中に対して分かってもらいたい。

自分で言うより第三者が言った方が伝わりやすい
というのはあると思います。

そこは私Giftと言うフィルターを通して発信することで
より寄付されやすい仕組みができればいいな、
と思っています。

ただ、共感できないと私達も一生懸命発信できない。

そうですね。

(小山)

なので、応援する活動は何でもいいわけでなくて
選ぶ時は色々考えています。

メールマガジンでは継続的に
自分達は今こういう活動を応援しています、
と言う発信を主にされていますよね?

でも、そこで「私達の活動を」
と言うアナウンスはほとんどされていないと思います。

しないにもかかわらず、
Gift自体へのお金の流れもあるというのが謎です。
教えてあげないと分からないと思うんですけど(笑)。

(小山)

笑。頂く時は直接お願いに行ったりしています。

「こういう事業をしたいんですけど、
これだけ足りないので支援して頂けませんか?」
と。

これは職業的に銀行の融資などの場面で
「何にいくら必要だから」というのが
明確であるほど、審査に通りやすいというのを見てきて、
どうすればお金を引き出せるか
を知っているからだと思います(笑)。

クラウドファンディングでお金が集まるのって、
いくらあれば何ができるというのが明確で、
何に使うかも打ち出されているから、
それに対して「私は5000円」
とか決めて、寄付しやすいからですよね。

うんうん。

(小山)

Giftでもこれは意識しています。
例えば、大阪に行く新幹線代をくださいとか(笑)。

かなり具体的ですね(笑)。

(小山)

そうですね。
ホームページを作るのにいくら必要だとか、
自分達が動くのにお金が必要
というのはハッキリと言っていくといいのかなと。

ーその時ちゃんと出してくれそうな人を選んで言ってますよね?

(小山)

それはあると思います。

資金を集めるのに税理士事務所で
勤務されている経験が生きていると感じます。

ところで、この活動を本格的にされる前に、
「働くことを考えようプロジェクト」
というのを小山さんはされてましたよね。

これとGiftは何か関係ってあるんですか?

(小山)

以前のプロジェクトでは、学生と社会人を繋いで
「働くことは楽しいよ」
という発信をしていました。

そのプロジェクトでスタッフとして手伝ってくれていた人達が
Giftのメンバーになっています。

ーそうなんですね。

(小山)

プロジェクトでは、「就職して働くだけが人生ではないよ」
と言うメッセージを私は伝えたかった。
また、そういう生き方をしている人を
応援したい思いがありました。

Giftを立ち上げて、
社会のためにやっていきたい
という人達がいて、
私にできることで手伝いたい
と考え、関与し始めたんです。

手数料をとらないポリシー

寄付を通じて第三者の活動を応援することを目的とした活動
ってあまりないと思います。

しかも仲介者の立場でありながら、
手数料を取らないポリシー。

ビジネスモデル的には普通に考えると難しいと思います。

このこだわりを持っているのはなぜですか?

(小山)

自分が募金する立場なら、
募金箱に入れたお金はその相手に渡っていると思うはずです。

その思いはしっかり届けたい。
自分達の活動は、
私達を指名して頂いた寄付のみで成立させたいです。

ー気持ちいいくらい潔いですね

クラウドファンディングの仲介会社は手数料取ってますもんね。

(小山)

そうですね。
過去にNPOへの大口の寄付を繋いだことがあります。

その時は「申し訳ない」
ということで、
NPOから私達に寄付のお返しを頂いたことがあります。

それは最初から契約していたわけでなく、
結果としてそうなったんです。

手数料で自分達の活動を
何とかしようという気は全くない?

(小山)

はい。
手数料目当てで寄付を集めるというのは嫌なんです。

ネット社会になって今はダイレクトの取引が当たり前になりました。

でも、世の中には昔から問屋があったように「間に立つプロ」
もいるじゃないですか?

間にいるからこそポータルサイトを作って、
たくさんの活動を紹介できるという間のプロの良さ
もあると思うんですけどそう言う考えとは違う?

(小山)

ポータルサイトについては、
運営手数料がかかってくるのでそれを自分達の持ち出しで
することはできないです。

ですので、少し頂く部分が出てくるかも知れません。

それ以外で手数料収入を得ることは
今のところ考えていません。

それなら、Gift自身もポータルサイトに他の活動と
並列で掲載して寄付をお願いします。

今後応援していく活動を選ぶ基準は小山さんやメンバーが
応援したいと思えるかどうかというところだけ?

(小山)

そうですね。お話ししてみて応援したいと思えるか、
思いがあっても動いていないと薦められないので
しっかり活動されていることが大事です。

億単位のお金を動かすという野望

ー今後のビジョンは?

 

(小山)

これからやっていこうとしているのは
より発信力を高めることです。

具体的には早期にポータルサイトを立ち上げて、
というのも、知ってもらわないことには寄付を集められないし、
自分達のことも知ってもらわないといけません。

私達としては、より多くの寄付を集めて
団体を応援することを目標にしています。

それこそ億単位のお金を動かせる活動
にしていきたいと思っています。

野望というか世の中のお金の流れを変えたいんです。

大きいお金が社会のために使われる状態を作りたいし、
諦めムードでなく、頑張ったら応援してくれる人達がいて、
何かできると知って欲しい。

会のためにもっとお金を集めたいというのはすごくあります

世の中のお金の流れを変えるという壮大な話が出ました。

それができる力があれば、Giftのメンバーも普通にお金を得られると思います。

(小山)

あと、寄付自体のイメージを変えたい。
不信感を払拭する情報発信というか、
使途が明確であることというのは大事ですし、
ボランティアでなく仕事と捉えるのであれば、
税金が公務員の給料になるのと同じで
寄付がお給料になるという考え方も浸透させたい

だから、島本さんが大切にされているチャレンジドに近い考え方で
チャレンジしたい人がチャレンジできる社会を寄付で作る
というところです。

 

 


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