障害者に限らず親がいなくなった後に種々のサポートを受けなければ、生存に支障をきたす状況にある子どものいる家庭、ひいいては社会の問題

「親なき(亡き)後の問題」とは、直接的には障害のある子どものいる家庭の問題です。2日間にわたり今日は総論的な話、

明日に対策についてご紹介します。

親の死亡や病気の際に子どもの身上監護(療養看護)・財産管理についてどうするか。
また親の死亡後の子どもへの財産承継についてどうするか」という問題

であると行政書士会の成年後見制度に関する研修で私は学びました。

 

認知症や障害により判断能力の低い者の権利を保護するのが成年後見制度です。

よって、法的には前述の赤字部分が親なき後の問題の定義なのでしょう

 

しかし、チャレンジドとして私見を述べると、もっと問題を広く捉えた方が良いです。
障害者だけでなく障害認定を受けていない難病患者、引きこもりの人や働いていても
自活するだけの所得が無い人、

つまり、がいなくなった後に種々のサポートがなければ、生存に支障をきたす状況にある子どものいる家庭、ひいいては社会の問題として考えるべきです。
こちらの記事(クリックしてご覧ください)⇒チャレンジド支援の先駆者 (1)社会福祉法人プロップ・ステーション

で紹介したナミねぇが「チャレンジドを納税者にできる日本」このスローガンを掲げて活動をされてきた背景にはこの問題があります。

 

チャレンジドをサポートする活動に携わる方には、私のような当事者や当事者の傍にいる人が多い
と複数の記事で指摘しました。

自分もしくは大切な人にとっての死活問題なのですから当然でしょう。

なみねぇには重度心身障害のあるお嬢様がいらっしゃいます。

私はナミねぇにインタビューするために面会した際、前述のこの道で活動する人の
共通点に言及しました。
すると、ナミねぇははっきりと「世のため、人のためなんて綺麗事や。
個人的な事情がないとこんなもんできるはずがない」
という主旨のことをおっしゃいました。
ナミねぇの著書を通じて
お嬢さんのことを私は存知あげていたのでそれを引き取って、私は次のことを確認しました。
「最初は個人的なところから出発してもそれが結果として
世のため、人のためになるということはありますよね。
今後更に進む高齢社会を考えると、障害の有無や年齢に関わらず、
意欲と能力に応じて働ける仕組みがないと財政がもたないです。

更に申し上げればチャレンジドが納税できるようになって(親がいなくても生きていける状態になって)、
病気や障害でどうしてもサポートが必要な人にお金を回せる社会ににしないと、重度の心身障害者であるお嬢様より先に
死ぬことなんてできないというのがこの活動を始められた動機ですよね?」と確認しました。

すると、「ほんまそれやねん」としつつ、
「チャレンジドは働いて初めて恋愛や結婚の可能性も出てくる。
それをチャレンジドの親御さんと話してたらそんなことはできないもの

という意識があって障害年金で何とか保護してもらうという既存の福祉制度から一歩も抜け出せてない。
「それを必要ないようにしていくプロセスがホンマの福祉や!」
と熱くおっしゃっていました。