会計を武器に

「総会が近いのですが、○○を見ていただけますか?」
最近は、特に多くのNPO運営者から会計の相談を受けてきました。
 もう、会計を超えていろいろな相談を受けていますが、
会計って普段やっていない人にとっては結構ハードルが高いんだろうなと思い、
できるだけそのハードルを下げるように、質問や相談に答えています。
 私が、NPO法人Giftの事業として、
会計の相談を始めてから約1年が過ぎました。
私は自分の団体の会計をするために、
色々と調べたり、講習に参加したりしてきましたが、
それを、他のNPOの方々に教えたりすることは考えていませんでした。
それは、私自身が、本業で会計を仕事にしていて、
Giftの活動においては寄付の文化や恩送りや分かち合いの文化を
広げていくことを活動として行っていきたいと思っていたからです。
今でもその想いは変わりませんが、NPOの会計に関して私自身ができること
という意味では気持ちが大きく変化しています。
それは、この一年間を通して200件以上の相談を受けてきたからこそ感じていることで、
NPOの会計に関して気楽に相談できる窓口があまりにも少なすぎて、
それが原因で活動にも支障をきたしているというのが、
そもそも社会課題だと感じたからです。
 NPOが本当に事業を行っていくことに集中するには、
お金に関するバリアーをなくしていく必要があります。
 前回はお金に関するバリアについて話しましたが、お金
に関するリテラシーに対してバリアがあることも、
活動の妨げになっているのです。
 ある団体運営者の方が「総会が近づくと活動を辞めたくなる」と相談してきました。
それは、絶対にあってはならないことだと思います。
会計は必須ですが、それができなくて活動を辞めてしまうようなことは
絶対にあってはならないと思うのです。
 だから、私は会計に関するハードルを下げ、バリアをなくしたいと思い、
NPO会計に関する相談をできる限り引き受け、
会計講座等を通して多くの方にそのノウハウをお伝えしてきました。
 それは、NPOの皆さんが、会計がハードルになることで、
事業で支援を行うことに支障をきたすことが問題だと思うからです。

なぜ、会計が大切なのか

会計大切ですが、活動はもっと大切です。
 そのためにも、会計が少しでもわかって、
それを重しではなく、武器にしてほしいと思っているのです。
 総会シーズンで、もうすでに終わっている団体も多いと思いますが、
会計担当者や事務局の方々に
「お疲れ様でした。本当によく頑張られたと思います。」とお伝えしたいです。
 活動計算書には、この一年間の活動の成果が現れています。
 そこには、この一年間の様々なドラマが数字という形で出てきています
また、数字にも現れていない真実も隠されています。
 今後、NPOの活動を必要としている人のために、
会計でつまずくことなく多くの方に支援を届けてほしいと願っています。

NPO運営とかかわりのない皆様へ

そして、この記事を読んでくださっている皆様は、
NPO運営に関係ない方々も多くいらっしゃると思います。
 そんな皆さんにお願いしたいのは、今ご自身がもっている資源を社会に還元する方法として、
NPOをサポートすることにチャレンジしてください
 明日が、今日よりも少しでも良くなっていくために、日々頑張るNPOの活動をサポートしてほしいなと思います。