大まかな傾向を知っておけば、外出の心理的ハードルは下がる

本稿は肢体不自由者として社会復帰し、外出する中で感じてきた

外出先のバリアフリー状況をざっくりとまとめ、

簡単に私見を述べています。

筆者の個人的な経験であり、ピンポイントの情報にはなっていません。

従って、これを読めば、安心して外出できるというような劇的なことは起こりません。

既に別の記事でも何度かご紹介していますが、

ピンポイントのバリアフリー情報はアプリでとる時代です。

その中でも、コンセプト、機能とももっとも先進的と

私が感じるのが「WheeLog! (ウィーログ!)」です。

リンク先ページをご覧になり、アプリをスマホにダウンロードし、

使いこなせるようになれば、かなりの部分を

解決できるツールだと思います。

機能が充実している分、操作が単純でない側面があり、

私自身まだ使いこなすところまで

残念ながらいっていないのですが。

私にはいざとなれば車椅子を空にして階段を昇り降り

できる程度の身体機能があるため、

「あまりナーバスにならず、出かけてしまって、

いざとなれば、周りの親切な人に助けてもらえば良い」

という意識があります。

そのことで、障害者と健康な人のコミュニケーションも生まれるという思いも

できることは勿論自分でしますし、バリアしかなさそうなところは事前に

経験則から回避するのでそこまで困りません。

以下がその経験則です

1.ハード面

・公的な施設や大規模商業施設等不特定多数の人の利用がある場所

築年数にもよりますが、ハートビル法があるので

ほとんどの場合バリアフリーになっています。

この手の情報は仕事での外出のみならず、

プライベートで食事などに行く場合も必要です。
・飲食店等

個人がされている小規模な店舗などは資金的なハードルがありますので

バリアフリーでないことが多いです。

よって、後述する事前確認が必須です。

この部分の情報はチャレンジドのニーズが確実にあります。

しかし、この情報を飲食店サイドがWEBサイトなどで

積極的に発信しているケースは残念ながらまだまだ少ないのが現状です。

これは経営的にまずいと思います。

身体障害者向けの情報発信は高齢者向けの情報発信にも通じます。

つまり、集客するうえでは、大切な部分なのに、見過ごされています。

情報がないので、当事者がアプリを開発して情報を集約していく流れ

になっているというわけです。

情報がないと、チャレンジドは知っている用可能な店が

ファーストチョイスになり、行動範囲が限定されます。

この部分は裏を返せば、チャレンジドが利用可能な店は、

一定のリピーターを確保しやすいということです。

2.ソフト面(人の配慮)

運営は民間がしている場合がほとんどですが、

交通機関などのある種社会インフラとなっている部分を除けば、

意外に思われるかも知れませんが、公的な場所より

民間の方が手厚く配慮して頂ける傾向にあると感じます。

この理由は民間の方が「お客様」として接する意識が

高いからではないかと思います。

ただし、これは傾向であり、人によりばらつきが

かなりあることを書き添えておきます。

3.事前確認の重要性
 ・道などのルートの場合

紹介したアプリなどを使わないのであれば、

できる限り下見をする方が無難です。

・ピンポイントの施設等の場合

これはルートより省力化が図れます。

アナログですが、電話して直接聞くのが一番です。

そもそも車椅子で利用可能か、

私は勉強会などに参加する機会が多いのですが、

車椅子利用可能として、車椅子用のスペースを

用意して頂けるか、懇親会がセットになっている場合、

車椅子でも参加可能かなどは主催者に確認します。

こちらが必要とする配慮を伝えることで円滑に事が進みます
また初めての場所に下見無しで私は行くこともあります。

知らない場所のルートについては私はとりあえず人に尋ねまくります。

聞き方やタイミングに気をつけるのは当然なので、

嫌な顔をされたことはないですし、

いわゆる合理的配慮に入るであろうことはまぁ断られないと思います。

以上、少しでも外出の後押しになればと思います。